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アラキドン酸とcoxによって作られる物質

体内に摂り込んだ栄養素は、胃液や胆汁によって分解された後、血液によって運搬されます。
エネルギーとして消費されるタンパク質や脂質はすぐさま利用されますが、余ったこれらの栄養素は構造を変化させ、体内のあらゆる組織で保管されています。

COX(シクロオキシゲナーゼ)も膜結合タンパク質として存在し、これがアラキドン酸カスケードの中で酵素となって働きます。
代謝することによりプロスタノイドという生理活性物質を生み出します。
この物質の中には、プロスタグランジンやトロンボキサンなどのアラキドン酸代謝物(エイコサノイド)が生成されることになります。
COXにはCOX-1、COX-2、COX-3と3つのアイソザイム(活性はほぼ同じだがアミノ酸配列が異なる)があるといわれていますが、今現在COX-3の存在は明らかではありません。
COX-1は、体内の全組織に分布していて常に細胞内に存在しますが、COX-2は、や腎臓などに発現します。
アラキドン酸とCOXによって生合成されたプロスタグランジンは、受容体(8種)として組織や細胞レベルの発現分布や細胞内情報伝達が異なることで、特異的な機能を発揮します。
一方、トロンボキサンは生理活性脂肪酸で、強力な気管支収縮作用を持っていて、血管透過性亢進や気道分泌亢進作用を併せて持っています。

アラキドン酸は、巧みに膜結合タンパク質を操って生理活性物質を生成し、そのCOXによってプロスタグランジンやトロンボキサンを生成します。
これらは、細胞内情報伝達作用をしたり、気道分泌亢進作用をします。